圧倒的大敗北。分かってたことだけど、ディフェンス陣がガタガタすぎる。
もともとドイツ代表の特徴だった4-2-3-1のフォーメーション。守備時は4バックだが、ビルドアップ時は3バックと2ボランチの5人で全体を押し上げ、オーバーラップしたSBが高い位置を取る安定したスタイルだったはず。W杯もそのスタイルで終始日本代表を押し込み、結果的には日本代表に負けちゃったけど、内容は完全にドイツ代表のものだった。しかし、今回の4-3-3においては、右SBの"キミッヒ"が偽SBとして、"ジャン"の横に入りボールを展開しようとするも、"上田"と"鎌田"がプレスをかけすぎず、"キミッヒ"と"ジャン"のコースを消しながら徐々にプレスをかけたことで、ドイツ代表の2CBと左SBはボールを前に運べず、苦し紛れのロングボールを蹴らざるを得なかった。そのうち、何本かは前線の"ギュンドアン"や"ニャブリ"が上手くボールを収めて起点を作り、右WGの"サネ"に1vs1を仕掛けさせるいい展開も生まれたが、結局90分通して打てた枠内シュートがおよそ3本。ストライカーの"フュルクルク"や狭い位置でも違いを生み出せる"ムシアラ"が不在だったとはいえ、"板倉"、"冨安"のディフェンスラインコントロールの出来に脅威を与えることができなかった試合と言える。これは"ハンジ・フリック"監督は解任されてもおかしくない。
※及第点6.0(ドイツ代表)
▼GK
*1* テア・シュテーゲン 5.0
結果的に4失点。バルセロナでは見ないようなパスミスもあり、本調子とはいえなかったが、それでも止めれるシュートは全て止め、決定機をいくつも防いだ。1vs1時の相手との距離の詰め方やシュートコースの切り方はすごく上手いが、フリック系のシュートには反応が遅れる傾向かな。
▼ DF
*6* ヨシュア・キミッヒ 6.0
"三笘"との1vs1には苦しみつつも、肝心なところはやらせないしっかりとした強度の守備をした。ただ本来の強みであるビルドアップ面はフォーメーションのシステムとは噛み合ってない印象で、決定的なものはなかった。"三笘"へ決定的な仕事をさせなかったSBのプレーとしてはギリギリ及第点。
*15* ニクラス・ズーレ 4.5
ビルドアップ、ディフェンス力の両方を取っても残念すぎた。ビルドアップ時のポジショニング取るのが遅すぎるが故、簡単に"上田"にパスコースを切られるし、ボールも運べない。また競り合い時もマーク外して失点に大きく関わったり、"上田"のポストプレーを簡単に許してしまうディフェンス力の低さが目立った試合。
*2* アントニオ・リュディガー 5.0
1vs1の守備で抜かれることはなかったが、かといってボール奪取があったわけでもない。ラインコントロールは見事な部分もあったが、"伊藤(純)"の2列目からの飛び出しには苦労し、1失点目にはマークを外してしまった。
*5* ニコ・シュロッターベック 4.5 (64分OUT)
1vs1で"菅原"、"伊藤(純)"にボコボコにされてしまった。普段SBをやってないのもあるだろうが、ビルドアップ時も効果的なオーバーラップはほとんどなく、左サイドからの攻撃は停滞していた。
→*20* ロビン・ゴセンス 5.0 (64分IN)
積極的なオーバーラップにより左サイドの攻撃を活性化させることには成功したが、終盤に"リュディガー"からのパスが悪かったとはいえ、"久保"にボールを掻っ攫われ3失点目、1vs1で簡単にクロスを上げさせて4失点目に関わってしまった。
▼ MF
*23* エムレ・ジャン 4.5 (64分OUT)
4-3-3のアンカーを担うも攻守両面において全く存在感を示せず。ビルドアップ時はボールになかなか関われず、守備時は"鎌田"を捕まえきれずフリーにさせることが多かった。個人的には1番の戦犯と思ってる。
*9* フロリアン・ヴィルツ 5.5 (73分OUT)
前半は"守田"のマークを上手く避けながら、テクニックも見せて、"ギュンドアン"、"ハヴァーツ"、"サネ"とのいい連携も見られたが、後半は運動量が落ちたように見え失速。"守田"の運動量についていけなくなったか。上手かったけどまだまだ20歳の若い選手って感じ。
*21* イルカイ・ギュンドアン 6.0
"遠藤"のマークを避けつつ、"遠藤"と"板倉"の間にある狭いスペースをうまく使ってボールを展開した。マークのズレを起こさせて、同点弾の起点を作った。ポジショニングのうまさは流石としかいえないが、ただそこから先が繋がらない分、見方を変えると消されていたと言わざるを得ない。
→*24* パスカル・グロス 6.0 (64分IN)
32歳にして初代表の"グロス"。日本代表の疲れが見え始めていた分、ビルドアップ面は有利に進めることができたが、個人のパフォーマンスとしては悪いプレーはなかった。今後に期待。
→*17* ユリアン・ブラント 5.5 (73分IN)
"ヴィルツ"に代わり、同じポジションでの運動量は増えたが、上手く試合に入り込めてとは言えない。消えてる時間が多かった。
▼ FW
*19* レロイ・サネ 6.5
右サイドからのドリブルの仕掛けでチャンスを作り、"伊藤(洋)"を苦しめたが、背後のスペースには"冨安"のカバーに対応された。貴重な同点弾をマークし、日本代表に対して唯一脅威となった選手。
*7* カイ・ハヴァーツ 5.0 (73分OUT)
20-21シーズンCLの決勝点を決めたセンターフォワードの"ハヴァーツ"っていう歴を持ってるからこそ、いまのドイツ代表にはストライカーがいない分を"ハヴァーツ"で補おうとしてるけど、やっぱり本職じゃない分、限界がある。ややミスもあって存在感はなかったが、それ以上に孤立することが多くて、もはや適性があるとは思えない。
*10* セルジュ・ニャブリ 5.5 (81分OUT)
左サイドから連携で仕掛けて、なんとか背後を取ろうとするも"菅原"の粘り強い守備と"板倉"のカバーにほぼ完封されてしまった。"シュロッターベック"のサポートもなかったしだいぶきつい。
→*13* トーマス・ミュラー 5.5 (73分IN)
本職ではないセンターフォワードの分、やりづらさもあっただろうし、短い出場時間ということもあり存在感はなかった。
→*11* ケヴィン・シャーデ (評価なし) (81分IN)